今回のクライアントは社会福祉法人。自治体は、児童相談所などに対して職員を派遣して研修を実施していたが、研修の内容、募集状況などがわかりにくく、希望に合致した派遣研修を探すためには多大な労力が必要だった。そこでクライアントでは、児童相談所などの利用者と研修をマッチングさせる派遣研修支援サイトの制作を検討こととなった。

元はMicrosoftのAccessで作ったシステムがあり、ウェブサイトと連携して受講申し込みなどの集計をしていたが、利用者は募集の状況がわかりにくく、運用側は手作業が多くて手間のかかるものになっていた。そこでグローバルテクノロジー宮崎株式会社では、要件を整理しながら、研修先、研修元を探す、講師・アドバイザーを参照する、事例を探すという大きく3つの用途に分けることにした。利用促進のためシンプルでわかりやすいUIにこだわり、外部人材の活用促進のため講師・アドバイザーの詳細情報も閲覧できるようにした。
「当初は話し合いながら文字でまとめていましたが、イメージが無限に膨らんでまとまらない感じがありましたので、Figmaを活用して画像を見ていただきながら確認作業を進めて行きました」と同社熊澤氏。要望には具体的ではない部分も多かったので提案ベースの部分も多く、2日に1回ほどのペースで細かく打ち合わせをしながら要件をまとめていった。
システム自体は、グループ会社が運用している受諾開発マッチングシステムをベースに開発を開始。フレームワークにはLaravelを使用した。ゼロからの開発ではなかったのでコスト、期間ともに削減できたという。

こうして開発した派遣研修支援サイトは、研修プログラムや講師、研修先など、研修を受ける側だけではなく研修を実施する側からもマッチングできるようになった。Google Analyticsを活用してシステムへのアクセス状況も見える化した。クライアントからも「以前は募集状況も人材もわかりにくかった派遣研修内容が、このシステムによって見える化できた」と好評だという。