今回制作したアプリは、建設現場の負担を軽減し、誤入力を減らすため、なるべくシンプルな操作になるよう設計。自動入力を増やして必須項目は最小限にし、迷わず入力操作が進められるよう、チュートリアル形式で入力できるようにしている。PC、モバイル（スマホ、タブレット）のいずれのデバイスでも操作できるよう、操作画面はレスポンシブデザインとしている。現場でスマホでも直接作成できるため、業務効率アップに期待できそうだ。

地下で調査を行う際など、インターネットに接続できない場合もあるため、現在はまだテスト利用段階だがオフライン状態でも操作できる機能を付加。この機能を使えばオフライン状態でも報告書類を作成することができる（オンライン状態に復帰した際にはサーバーと接続してデータ同期）。

建築物の建設や解体には様々な調査が必要になるが、現場で働く人たちにとって、調査報告書の作成は煩雑な業務となっている。そこで求められているのは、現場で必要事項を調査確認して、簡単に報告書として作成できるツールだ。

ウェブアプリのフロントエンド開発はReact.jsライブラリを採用。また、PWA（Progressive Web Apps）を活用して、モバイル向けウェブサイトをスマートフォンアプリのように使えるようにしている。

＜システム構成＞
・ユーザー向け調査報告書作成ウェブアプリ（ウェブブラウザー）
・管理者向けの管理画面（ウェブブラウザー）
・AWSクラウド

＜アプリのメイン機能＞
・調査報告書作成、編集、削除
・報告書のPDF出力
・分析機関に資料の分析依頼の注文
・お問い合わせ機能
・アプリサービス自動課金決済機能

＜アプリフロー＞
1.調査内容を入力
2.分析機関に分析依頼
3.分析機関が分析実施
4.分析結果報告書を作成
5.アプリにアップロード
　

バックエンド開発はPHP Laravelフレームワークを採用。開発時はBrSE（Bridge SE：ブリッジSE、BES）を窓口にして日本のクライアント側と設計段階から実装、試験段階までチャットや定期的なウェブ会議を通じて、円滑にコミニュケーションを図った。コミニュケーションや品質といったオフショア開発における懸念点をクライアントに感じさせることなく対応しているという。