今回紹介するのは、大手物流会社における配車管理システムのリプレイス事例。基幹システムを中心に、複数の業務システムをAPIで連携させているクライアントは、その一環として「配車管理システム」の刷新が必要となった。きっかけは、使用していた開発言語の保守切れである。
クライアントからの要望は、既存機能をそのまま引き継ぐ「現行踏襲」。そのため、過去の設計書や仕様書に加え、実際の画面を一つひとつ確認しながら開発が進められた。新規機能の追加は数件にとどまり、全体的に難易度は高くなかったため、スケジュールにも余裕をもって対応することができた。
ただし、細かな画面の挙動や使い勝手の再現には苦労があった。完全な再現が難しい場面では、ユーザーと丁寧に協議しながら、運用に支障が出ない形での仕様調整を行った。結果として、ユーザーの利便性を損なわず、スムーズなリプレイスを実現した。
大手物流企業のシステムということもあり、全体の構造を把握するのは容易ではなかった。プロジェクトは、現行の運用チーム5名と、新規開発チーム5名の10名体制で進行。仕様の把握は主に運用チームが担い、それを開発側に伝えるという流れで作業が進められた。同社は開発を担当しており、既存システムの知識がない状態からのスタートだったため、ユーザー、運用、開発の三者間でのコミュニケーションが非常に重要だった。
日々の情報共有やこまめなやりとりを積み重ねることで、認識のズレや手戻りを防ぎ、スムーズに進行。複数のチームが関わるプロジェクトでありながら、大きな混乱はなかったという。
他システムとの連携についても、各開発チームが密に連携。情報を持ち寄り、確認を重ねながら作業を進めたことで、トラブルを避けてリリースまでたどり着いた。
プロジェクトは2017年10月に始まり、およそ5か月でリリース。ユーザーからの評価も上々で、「使い勝手もよく、現場でもしっかり活用されている」との声が寄せられた。現場での円滑な運用に貢献したことから、さらに別のプロジェクト依頼にもつながり、最終的には5システム、約2年間にわたる取り組みとなった。
丁寧なコミュニケーションと堅実な開発姿勢が信頼を築き、新たな案件へと広がっていったこのプロジェクト。同社にとっても大きな経験となり、今後の取り組みに活かされていくことだろう。
2007年に株式会社ネオテックスに入社。以来、社内、客先にて業務系システムの開発に従事。主に業務系(就業/勤怠/生保/物流)のシステム開発を行い、スクラッチからパッケージの開発まで幅広く経験。現在は社内開発において、小売業向け社内システム開発に従事している。
2023-12-07
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平成12年7月3日
コンサルティング
運用・保守
受託開発
100,000,000円
92名
全省庁統一資格
一般派遣 厚生労働大臣許可 派13-011389
有料職業紹介事業許可 13-ユ-300307
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