クライアントからの相談が始まったころは、客室在庫仕入が困難な店舗型旅行代理店と、少しでも販路を拡大したい宿泊施設をマッチングするシステムは存在しなかった。これは日本の旅行業界が持つ構造的な問題だった。

The First One JSCは、過去に開発を行った様々な旅行業界のシステム開発の知見を活かし、宿泊施設、代理店それぞれの実際の業務オペレーションを把握した上で、UI/UXを提案した。業界標準となっているサイトコントローラー（複数の宿泊予約サービスを一元管理できるシステム）という外部システムとの連携についても、各社仕様を把握した上での連携を提案しながら実装していった。

全国1万7千件以上の宿泊施設契約を持つポータルサイト運営会社と協業し、従来は電話、FAXベースでアナログ運営となっていた団体予約を、サイトコントローラー連携により客室在庫を取得し、オンライン予約可能とするシステムを構築した。
本システムは、既存システム上で様々なプロジェクトが並行稼働する中、追加での新規開発プロジェクトとして参画した。そのため、他プロジェクトへ影響を出さないために、日本側インフラ担当者と綿密に連携して開発、実装を実践した。
この時のパートナー企業は初めてオフショア開発を採用したため、当初は不安を感じていたようだが、約1年間の開発プロジェクトを通じてベトナムオフショアのQSCを高評価していたという。継続して開発、および追加プロジェクトの依頼もあり、継続してビジネス展開しているとのこと。