データベース管理ツールといえば、長年の実績を誇るMicrosoft Access(以下Access)がありますが、最近では「Pleasanter(プリザンター)」が注目を集めています。
今回の記事では、これら二つのツールを比較してどちらのツールを選択するべきかをご紹介します。
Accessは、Microsoft Officeの一部として提供されており、ローカル環境でデータベースを管理・作成するためのツールです。
ユーザーフレンドリーなインターフェースに加え、VBA(Visual Basic for Applications)を用いて高度なカスタマイズが可能で、多くの企業が利用しています。単一ユーザーや小規模チームでの利用に最適です。また、ローカル環境で動作するため、データが手元にある安心感があり、他のMicrosoft製品との連携もスムーズです。
ただし、ネットワークを介した複数ユーザーでの同時利用には制約があり、大規模なチームや複数拠点での運用にはやや不向きです。
Pleasanterは、クラウドベースのノーコード開発ツールとして急速に広まりつつあります。
最大の魅力は、専門的なプログラミング知識がなくても、業務に必要なアプリケーションやデータベースを簡単に作成できる点です。200種類以上のテンプレートがあり、初心者でもすぐに操作に慣れることができ、ドラッグ&ドロップでのカスタマイズも可能です。また、クラウドベースであることから、複数拠点でのデータ共有やリアルタイムでのチーム作業が非常にスムーズです。
これは、リモートワークが当たり前になった現代において大きな利点と言えると思います。
さらに、コードと用いたAPI等の拡張性の高さも評価されています。
AccessとPleasanterを比較した際に、どちらを選ぶべきか?その答えは、ビジネスのニーズと規模によって異なります。
Accessは、ローカルでのデータ管理に強みがあり、Microsoft製品を多用している企業にとっては、統合性の面で非常に便利です。しかし、ネットワーク越しでの運用には限界があり、複数ユーザーが同時に利用する際のパフォーマンスには注意が必要です。
一方で、Pleasanterは、クラウドベースの運用が可能なため、複数拠点での同時利用や、リモートワーク環境での業務効率化に優れています。さらに、ノーコード開発の特性により、ITリソースに限りがある企業でも、自社に最適なソリューションを迅速に構築できる点が大きなメリットです。
AccessとPleasanterはともにデータ管理や業務効率化を目的としたツールですが、会社の状況に応じて最適なツールを選択してください。
小規模なデータベースで、Microsoft Office製品との強い連携が必要な場合やクラウド環境での利用は不要で、デスクトップアプリケーションで完結したい場合はAccess。リモートワークやチームで、Webベースでのデータ管理やプロジェクト管理が求められる場合や業務フローやタスク管理を重視し、複数のユーザーが同時にアクセスする環境での利用、オープンソースを活用し、カスタマイズ性を重視する中規模以上の企業やプロジェクト管理を行う企業はPleasanterがおすすめです。
Accessはバージョン2016と2019がサポート終了しており、延長サポートが2025年10月14日までということもありセキュリティリスクを懸念して、AccessからPleasanterに移行する企業が増えてきています。
弊社のパートナーであるラモ・テクノロジー株式会社では、AccessからPleasanterへの移行ツールを開発しています。アセスメント、画面作成、データ移行の3つのフェーズをこの移行ツールで簡略化し、「コスト」と「工期」を圧縮することができます。2025年1月にリリース予定のツールですが、ご興味ある方はご連絡ください。
詳しくは次回の記事をご覧ください。
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