AWS導入決定後、最初に着手したのは静岡県にあるデータセンターとAWSを専用線に接続すること。データセンターとAWSを接続することで、本社、全店からAWSにつながる環境が整った。データセンターにあるサーバーには、レジ売上の集計データ、東急ハンズの膨大な商品データ、取引先からの商品を納品した際の伝票データなど全てのデータが集約されていた。最初にクラウド移行の対象となったのは、移行時に問題が起きた際、リスクが低いと予測されるパッケージで、会計システムがその対象となった(会計システムの移行リスクが低いかと問われればそんなことはないのだが)。
AWSへの移行に伴い、会計や人事など各システムのパッケージを扱う外部ベンダーの説得が次のミッションだった。当時はどのベンダーもAWSにシステムを移行した経験もノウハウもなかったため、ユーザーである東急ハンズの担当者(後のハンズラボエンジニア)が説得を試みることになった。2013年当時はAWSに機能がどんどん追加されていた時期で、システム構築途中で新しい機能が追加され、社内からは「こちらを使ってみよう」といった提案が上がることもあったという。システム開発を請け負うエンジニアにとっても一般的な開発手法とは異なる部分も多々あったため、大変だったことがうかがわれる。
移行に関しては、クラウドとの相性からか予期せぬ問題がなども発生し、当初は四苦八苦の繰り返しが多かったという。一度作成したものの再構築が必要になり、ベンダーに支払った費用が無駄になることが数度あったとか。
駄目なら元に戻すのではなく、新しい機能でできるようにする。試行錯誤を厭わず、なんとか実現させるために、スピード感を持って取り組んできたという。エンジニアらは入社後にAWSの魅力を感じて自身で勉強し、知識を吸収していて、良いパートナー、良いチームで仕事ができたからこそ、AWS移行を成功に導くことができたという。
2023-12-08
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2013年4月1日
ITソリューション事業
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