今回の事例は不動産賃貸仲介企業の基幹システム。元々他社が実装していたシステムだったが、機能不足、バグ、パフォーマンスなど問題が多く、この状況を改善したいということで相談を受けたもの。不動産業界の知識を豊富に持っていた訳ではなかったため、クライアントと協力しながら業界の仕組みやユーザーとなる部署の業務内容をヒアリングし、要件定義をはじめリリースまで進めることとなった。
プロジェクトメンバーには若手を3名入れ、プロジェクトリーダーも4、5年目の社員を任命するなど、若手のチームで開発。システムのプラットホームを一から考え直す良い機会だったという。

経理システムとの連携のため、売上データなど管理するが、元のシステムはデータが正しく管理されておらず苦労したという。今回使用しているフレームワークは、ECサイト向けのパッケージをもとに、無理やり基幹システムにカスタマイズしている状態だった。テーブル構造が複雑で、仕組みもわからず、ひも解くのは困難を極めたという。パフォーマンスを考えシンプルに実装した。
経理上の仕分け機能の自動化も追加し、今までは紙やエクセルの関数での一部手作業だったものをウェブシステムに切り替え、月々の家賃や鍵交換などの月々の売上になるもの、競合している他社への紹介料の支払いなど、契約書や概算書なども、全て必要なデータを入力すれば出力できるようにした。部署ごとに違う書類などを使用していたものを仕分け機能で統一し、業務短縮につなげることができたという。リリース後は好評で、保守運用を続けているという。