今回のクライアントは税理士事務所。同事務所で行っていた信託受託会計業務では、担当者が預金通帳の項目を手作業でExcelに入力していたが、これをシステム化して業務効率の向上を図ることになった。グローバルテクノロジー宮崎株式会社では、手作業の入力部分を担当した。
まず、通帳の情報を読み取るため、AI OCRサービスのSmartReadを活用。通帳を撮影あるいは、スキャンした画像はJPGやPDFなどのファイル形式に対応しており、API連携するアプリケーションをC#を用いて製造してCSV化する仕組みを実現した。
また、入力していたExcelファイルにはマクロが組まれていたため、これを解析して新たにWebアプリケーションに実装。AI OCRが出力したCSVはWebアプリケーションから取り込み、データベースに登録するようにした。

AI OCRは歪んだ画像を使うと正確な情報を取得できないこともあるので、目視確認や修正しやすいように工夫した。エラーのパターンも様々で、エラー発生時の挙動を洗い出す作業は難航し、苦労したという。
その甲斐もあって、通帳のキャプチャ画像はクライアントの顧客が手軽に用意できるようになり、クライアントの業務を大幅に効率化できた。これまでは複数人が同時に作業できなかったが、Webアプリケーションに移行したことで複数人での分業もしやすくなった。業務の進行状況も手軽に閲覧できるようになり、利便性も向上した。要望があれば、最近増えてきている通帳レスサービスにも、公開されているAPIを活用して対応できるという。