今回のクライアントは人材派遣会社。営業が使用するウェブシステムを2018年夏に受注し、半年ほどで納入した。今までは人材の管理を手作業で管理でしていたものをシステム化。営業の属人化を廃止し、個人ではなくチームで人材を共有してマッチングを行い、作業効率を上げたいというもの。人材管理のデータベースを活用していくイメージで開発した。
工程としては、クライアントの現状分析、ヒアリングを行い、問題点をまとめて要件を整理し、設計、実装までを行った。クラウド環境ではなくオンプレミスでサーバーを構築したいとの希望だった。開発の方式についてはLAMP（Linux、Apache、MySQL、PHP）環境でフロントをウェブで見せ、バックエンドもウェブで管理。ウォーターフォール型で開発を進めて行ったという。

まずは簡単に構築をしようとシンプルに立ち上げた後、運用始めてから次のフェーズを考えていった。機能としては、シンプルなものとして、まず人材の登録システム、検索システム、今提案がどうなっているかなどの営業状況の確認ボード、案件メールの配信として人材側にマッチする案件を一斉配信するシステムを導入した。さらに、マスター管理を導入。営業が人材をデータベースに登録、簡単に探して、簡単に案件の案内ができることを目指したという。

人材側の管理項目としては、案件の開始時期や就業場所など、希望条件や業務内容などを簡単に絞り込めるようにした。営業チームとして、案件を共有し効率を上げていくことが目的だったことから、このシステムに移行することで、最初に登録をする手間が掛かるところは課題だった。これについては、各営業が行っていた業務の内容をヒアリングし、フローを整理することで検索効率を改善し、初期の入力の手間と比較しても営業効率アップしているという。また、システムの効果としても、人材一人ひとりの情報をきめ細かく登録できるようになったことから、今まで個々の営業が持っていた情報のロスがなくなり、スピード感や質が上がったことから、営業効率も比例して上がっているという。今後も、事務的な部分はシステム化しやすいことから、案件の管理についてもシステム化していきたいとのことだった。