株式会社パワーエッジは、今回のクライアントの販売管理システムを10数年に渡って見てきているが、販売管理システムから派生する形でということで3つのシステムを作成した。目的は業務効率アップ。まず、海外の取引先の売上強化のため、海外向けの受注管理用Webシステム。次に、出荷状況の一覧管理と問い合せ番号の管理を行う誤出荷防止システム。そして、実績、粗利、予算をあらゆる角度から分析する26種類の帳票出力システム。これら3システムの要件定義から実装までを同時に行い、5カ月後には納品するというもの。ボリュームの割には納期が短く、早急な対応が必要だったという。

3つのシステムの業務フローの理解とシステム提案、実現方法について試行錯誤するなど、一連の流れを入社3年目の社員を開発リーダーに新人メインのチームで精力的にこなしていった。
受注管理用Webシステムでは、円で管理する商品をドル、ユーロでも管理し、基幹システムへ受注データを連携、グループウェアのワークフローと連携した。これによって、ワークフロー申請できるようになったので、情報の可視化とスムーズな連携が可能となった。
誤出荷防止システムは、出荷確認、一覧画面で管理、出荷後の問い合せ番号を管理、取引先からの問い合せに対応するもの。ユーザーの操作感を大切にして様々なショートカットキーを提案した。結果、未確認の出荷についてはすぐに判別できるようになった。
帳票出力システムについての希望は、来期予算を組むための分析資料を過去データから取得したいというもの。営業方針の会議資料として、3カ年の実績や粗利表を抽出できるようにしたいとのこと。月単位で2万レコードあるデータ、3年で60万レコードデータを集計できるようにした。いかに高速に画面描画、帳票出力ができるかにこだわり、前年度の実績をベースに、主力商品をメインに予算作成しやすい帳票を提案。導入後は、データの整備から始めたため集計がより正確になったという。予算と日々の実績がリアルタイムで更新されるので、予算の見直しや今後の方針をより明確にすることができた。
クライアントからは、当初の目的に則した作業効率化が達成できたこと、またシステム化により新たな改善項目を発見できたことなど、高く評価されているという。