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株式会社セルネッツは、生産性向上に取り組む企業の課題に対し、業務改善サービスの仕組みを提供する企業。同社が得意とするExcel VBAプログラミングによるシステム開発を通じ、低料金でシンプルな仕組みをつくり、生産性向上を実現させている。今回紹介する案件は、クレジットカード決済代行を担うクライアントからの依頼で、精算業務を効率化させるための支払い明細作成システムの提案から開発までを行ったもの。

クレジットカード決済代行会社は、クレジットカード会社をはじめとする決済手段を提供する金融機関と、ネットショップや店舗などの加盟店をつなぐ役割を果たしている。ネットショップや店舗が複数あるクレジットカード会社と一社ずつ契約を結ぶのに時間と手間がかかるほか、それぞれの会社から異なる日にちに入金されると状況を把握するのも負担になる。これらの契約や入金等をまとめて行うのがクレジットカード決済代行会社だ。
クライアントは、事業の大幅な伸びに伴って加盟店が増加したため振込先が急増。精算業務に関わる仕事量が増え、これまでのように金額照合や振り込みなどを人的作業でやることに限界を感じていた。人的作業に頼っていては工数がかかる上、各作業を別の人が担当することで連携不足からミスも発生しやすくなる。作業の詳細が担当者しか分からない状況になると、何かあっても休めない、他部署に異動もできないなどの問題も生じる。
そこで支払い明細作成システムを開発し、基幹システム（業務系システム）から精算データをダウンロード後、各加盟店へ送付する支払い明細書と銀行振込データを生成し、各加盟店へ一括メール送信するというシステムを構築した。

今回の案件では、まずクライアントのExcelマクロの内容を確認。他の企業でも起こり得る問題だが、マクロの作成者が退社してしまって詳細は誰も分からず、1つのファイルにシートが20枚以上あって開くのにも数分かかる状態だったという。
そこで、Excel専門集団という強みを持つ同社エンジニアが、開発前の操作手順の確認後、使い勝手が良さをポイントに今後の拡張性も考慮してExcel VBAプログラミングを用いて設計し直した。加えて、明細書の作成後にExcelファイルからPDFに変換し、さらにこれをメールに自動で添付して一括送信できるようにした。旧システムでもPDF変換、メール自動添付はできたが、いくつものツールをまたぐ必要があり面倒だった。新システムによりツールをまたぐ必要がなくなり、ミスが起き難い環境にすることができた。

システムを最初から構築するのとは異なり、Excel専門の業務効率化の場合、比較的低料金で開発でき、サーバーを新たに用意することも不要。システムにかけられる費用に限界がある中小企業や大企業の部門に即効性のある提案ができるという。