今回の案件は、あるIT企業の「週報管理システム」の開発。その企業では、週報を書くメンバー側と週報を受け取る管理者側双方が多くの課題を抱えていたが、中でも大きな課題とされていたのが「重要な報告を見落としてしまうことがある」ということ。というのも、週報をメールで送っていたために、他の多くのメールの中に紛れてしまい、管理者が週報に気付かないからだ。
週報の中には、例えば「最近、残業が多いです」といったメンバー側からのアラートも含まれている。そういった週報を管理者が見落としてしまうと、当然、従業員たちの仕事に対するモチベーションは下がり、最悪の場合には退職してしまうということも。そこで、メールを使わない独立した週報システムを開発するに至ったという。すると、管理者の見落しはなくなり、前週との比較も簡単にできるようになった。メンバー側の書く手間も大きく減ったという。記入の手間が減らすために導入した機能のひとつがコピー機能。週報というものは、担当しているプロジェクトなどが大きく変わらない限り、前週とほとんど同じということも多いもの。メールで作成していると、まずメールを検索して前週の週報を見つけ、コピー&ペーストして、日付等を書き換えて、と手間がかかる。しかしコピー機能であれば、コピーを選択するだけ。日付等は自動的に変更されるようにした。
これは今回の案件に限ったことではないが、同社の最大の強みは「“なにを作ればいいか”から相談できるオフショア開発」ができるということだという。オフショア開発とは、海外でシステムを開発すること。そのメリットとしては人件費の安さが挙げられる。一方で、オフショア開発にはデメリットもある。まずは、煩雑な要件を話し合いながらシステム開発していくのは、従来のオフショア開発では難しい。必ずしも良いものができるとは限らないということもある。オフショア開発の多くのケースでは、クライアントと現地のエンジニアの間にITリテラシーがそう高くはない通訳が入るために、さまざまなコミュニケーションの食い違いが生じるからだ。
しかし同社では、2018年9月の営業開始から現地のエンジニアに徹底した日本語教育をしている。日本語を話せる外国人エンジニアが通訳を介さずクライアントと直接話せるので、コミュニケーションの食い違いはほとんどない。さらに、日本人エンジニアも駐在してサポートしているため、込み入った要件もしっかりリカバリーできる。「“なにをどう作ったらいいか”の相談から入れる」ことを実現しているのだ。
一般的なオフショア開発の場合、どういうシステムを作ってほしいのかを明確に固めて設計するところまではクライアント側で実施し、オフショアに依頼するのはその後の開発のみ。しかし同社は、外国人エンジニアが日本語もできるために、システム設計を固める前段階から相談を受けることができる。どういった経緯でどんな課題を解決するためにシステムを開発したいのか、相談しながら一緒にシステム設計を固めていくことが可能だ。いわゆる「上流工程」から受けられる。日本国内で上流工程からシステム開発を依頼するとかなり高額になるが、同社であればコストをかなり抑えることができる。同社によれば、一般的な料金の半額以下も現実的だという。もちろん、なにか問題が発生したりお客さまから新たな要望があったりした場合にもスムーズにスピーディーに対応可能だ。同社のオフショア開発は言葉から得られるイメージとは違う新しいスタンダードになる可能性を秘めている。
新卒で入社後、プリセールス、プロジェクトマネージャー、コンサルタントを経て、情報戦略テクノロジーに入社し、新規事業立ち上げに従事。WhiteBox(https://www.whitebox.vision/)の立ち上げ後、初の海外子会社のInformation Strategy and Technology Vietnam Co.,Ltdの立ち上げ、General Directorに就任。現在に至る。
2023-12-08
150-0011 東京都渋谷区東3-9-19 VORT恵比寿 maxim 5F/8F
2009年1月
大手優良企業特化型システム内製支援事業
50,000,000円
170名(2018年10月1日現在)
AWS Partner Network スタンダードコンサルティングパートナー
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